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初対面の方に「趣味は何ですか」と聞かれたので、
「節足動物の研究です」とお答えすると
ゆっくりと私から遠ざかって行かれました。

宇宙生物コウガイビル


コウガイビル・・・それは初めて目にする人を必ず仰天させ、


「こ、これは地球の生き物ではあるまい」

と思わせる事のできる生き物の一つです。
インターネットの普及した最近では、各種の掲示板や質問コーナーなどで



「あの・・・この 長いナメクジは 何ですか?」
「今日 宇宙生物を見ました

などという書き込みを見かけますが、コウガイビルであることが多いようです。
それだけ不思議な姿をしていて、しかも目撃する機会が多いからでしょう。



さてこのコウガイビル、略すると某国秘密機関である ○GB となること だけ が有名で
実物を見た事がない方もたくさんいらっしゃる事でしょう。
そういう私も5〜6回しか見た事がないのですが、初めて出会ったときの驚きは忘れもしません。





それは小学校5年生の時の事です。
私の家では週に一回ほど、庭のナメクジに沸騰したお湯をかけて駆除するという習慣がありまして、
その日は私がその気の進まない作業をしていました。

私は別にナメクジが嫌いなわけではなかったので、
「別に駆除しなくてもいいんじゃない?」
と抵抗したりしていましたが、
「塩をかけるよりは良心的だ」
とかよく分からない理由で説得されていました。

晴れた日、ナメクジは大抵大きな石や植木鉢の下に隠れています。
それで庭にあるプランターを見てまわると、いました。

そのナメクジらしきものは頭をプランターの下に入れ、しっぽを出していました。
これぞ ”頭かくして尻かくさず” だよ、などと思いながら何気なくプランターを持ち上げると!!




宇宙生物・・・




!!!!!!!



何だこの長いナメクジは!!?


思わずプランターを落としてしまいそうになりましたが、この衝撃的な生き物の上に落としてはなるまいと思い、なんとか踏みとどまりました。

全長25センチ程、体色は黄土色で、こげ茶色のスジがあり、頭部が扇形に広がっていました。
早速家族に見せてみると、みんなびっくり・・・と言うより、逃げていきました。



しばらく一人で観察していましたが、この長い生き物は結構移動速度が速く(ナメクジの2〜3倍)、放っておくといなくなってしまうので、部屋からつまようじを持ってきて、この生き物を地面にとめておきました。(コウガイビルファンの方ごめんなさい。小学生のやった事なので・・・)


偶然ですが、その結果として とても不思議な場面を目にする事になりました。

下の絵を見てください。




何と自分で体をちぎるコウガイビル!

つまようじを刺した後、前に進めないことに気付いたこの長い生き物は、つまようじの刺さった穴を広げ(溶けているようにも見えました)、体の片側を自分でちぎり、何事もなかったかのように前に進みだしました。全く痛そうなそぶりを見せないところが印象的でした。ちなみに同じ事をもう一度やってみましたが、結果は同じでした。



後で分かった事なのですが、この長いナメクジのようなものは扁形動物門・ウズムシ網・三岐腸目・コウガイビル科、ミスジコウガイビルという生き物でした。一見不気味な姿をしていますが、しばらく観察してみると頭を揺らしながら前に進む姿は愛嬌があり、不気味というよりむしろかわいらしいといった感じです。

また、ヒルという名前がついていますが、ヒルというよりはプラナリアの仲間です。
ですから私がつまようじを刺したとき、あのような不思議な反応をしたのだと思います。
プラナリアと同じように、体を二つに切ったりしても、それぞれ再生するそうです。
これで私がつまようじを刺したのも無罪・・・でしょうか・・・だめ?

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