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○太郎:さて、今回は海の中にすんでいる、ウオノ・・・
  先生:待ちたまえ。
○太郎:何でしょうか?
  先生:昆虫裏日記・・・

口の中にひそむ者たち


今回登場する生き物は珍しい 甲殻類 です。
しかし彼らはちょっとショッキングな風貌をしています。
あえて言うなら「エ○リアン」の一部分にそっくりです。

今回は実物の写真がありますから、生き物が苦手な方はご注意ください。
というか 知らない方が幸せ かもしれません。







その日、私は神戸でアジを釣っていました。
あまりたくさん釣ると 食べるのが大変ですから、30匹ほど釣って家に持ち帰りました。


エサで釣った魚は内臓をすぐに出すことにしています。
なぜなら釣りエサは魚のおなかの中で腐りやすいですし、寄生虫の心配もありますから。


では、さばいていきましょう。
ウロコを剥がし ゼイゴを落としたら、エラのところから腹部に包丁を入れ、内臓を取り出す。
そして水洗い。


あ、そうだ、口の中も水洗いしなければ。



パカッ



一見かわいらしいが・・・



おや?
口の中にまた口が・・・


何でしょう、この かわいらしい 生き物は。


しばらく観察していましたが、釣りエサではなさそうです。
アジの体の一部というわけでもなく、どうやら何かがアジの舌にしがみついているようです。


このままではよく分かりませんから、
ちょっと失礼して、アジの口をハサミで切り開いてみようと思います。


ジョキジョキ・・・


私は運がいいな・・・こんな かわいらしい 生き物に出会えるなんて。



パカッ



魚が自分で寄生虫を取り去ることはできないものか。



あっ・・・これはいやだ。


かわいらしい第一印象から、一瞬にして凶悪なたたずまいに。
アジの舌の上でぼんやりしているのは、どう見ても エイ○アンの一部分 です。



どひゃあ画像



私はよく釣りに行くのですが、そういえばたくさん魚を釣った日には、
クーラーボックスの中で わけのわからない甲殻類が もぞもぞしていることがあるのを思い出しました。
いつの間に入ったのかと思っていましたが、まさか寄生虫だったとは。


このアジの口の中を詳しく調べてみると、さらに2匹の寄生虫が見つかりました。



しっぽあたりがシャコに似ています
オモテ
白いのと赤いのが同じ種かどうかは分かりません。


複雑な肢の構造
ウラ



うひー。
アジの南蛮漬けを頭から全部食べるのが大好きな私ですが、
たまに 頭の部分の歯ごたえがカリッとしておいしい のは、つまりそういうことなのでしょうか。



写真のオモテを見ると、何だかダンゴムシやシャコに似ています。
ウラは・・・ちょっとわけがわかりませんが、鉤爪のような肢です。


百科事典で調べてみたところ、この生き物は 甲殻綱・等脚目・ウオノエ科、ウオノエ
魚の口の中に鋭いツメでしがみつき、魚の体液を吸っているそうです。
他にもタイに寄生するタイノエ、シマアジに寄生するシマアジノエなどがいるそうです。


ちなみに「ウオノエ」を漢字表記にすると「魚の餌」、
タイノエとシマアジノエはそれぞれ「鯛の餌」・「縞鯵の餌」になるわけですが、
ウオノエが寄生虫である以上、この名前は日本語的におかしい。


ウオノエは魚のエサではありません。むしろ魚がウオノエのエサ。
よってこれら寄生虫はそれぞれ「餌の魚」・「餌の鯛」・「餌の縞鯵」に 改名すべき だと思います。


餌の鯛。
この小さな甲殻類の前では 鯛ですらエサ。

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